ARS210クラウンのATF(オートマオイル)の交換。
走行距離12万km超という事でオイルパンの洗浄も実施します。
試運転で不具合がない事を確認してリフトアップ。
まずはドレンプラグを外してATFを抜き取ります。
続いてオイルパンの取り外し。
オイルパンとストレーナー(フィルター)を取り外すと約5LのATFが抜けました。
この車のATFの全容量は8.7Lほど、オイルパンを外しても半分くらいしか抜く事が出来ません。
オイルパンの底には汚れが溜まってます。
鉄粉吸着用マグネットにもこんもり鉄粉が付着しています。
ウエスで拭くとこんなに真っ黒に!
パーツクリーナーでキレイに洗浄しました。
続いて本体側のクリーニング。
ストレーナーを外してパーツクリーナーで洗浄します。
新しいストレーナーを取り付けたらオイルパンを取り付け。
専用アタッチメントを取り付けてトルコン太郎を接続。
ATFの圧送交換を実施します。
まずはオイルパン取り外し時に抜けたATF5Lを補充した状態。
右のレンズが新しいATF、ビンの中は最初に抜いたATF、左のレンズは現在車に入っているATFです。
少し赤みと透明感は出ましたがまだまだ黒っぽいですね。
ここから圧送交換スタート。
全容量約9L、内部のATFを抜きながら新しいATFを補充していきます。
これがトルコン太郎の圧送交換、ほぼ全量のATFの入れ替えが可能になります。
1回目の圧送交換後の状態。
赤くて透明感のあるキレイなATFに入れ替わりました。
使用ATFはアイシン製のAFW+です。
このまましばらくアイドリングを続けてクリーニングモードへ。
新しいATFの洗浄力で内部をクリーニング。
落ちた汚れはトルコン太郎でしっかりキャッチして車に戻しません。
クリーニングモードが終わったら仕上げの圧送交換。
ワコーズATFセーフティスペックに入れ替えます。
ほとんど新しいATFと変わらないほどの色と透明感になりました。
これで圧送交換は終了、最後に内部ATFの量を調整します。
この車のATF調整は油温が30〜37℃での調整が指定されています。
圧送交換はエンジンをかけて行うので、この時点でのATF温度は50℃以上。
一旦温度を30℃以下に下げる必要があります。
だいぶ気温も下がってきたので自然冷却でも良いのですが、時短という事でスポットクーラーで強制冷却。
万が一温度が下がり切らなかったら困るので…
いつもは診断機で油温を確認しながらATF量の調整をするのですが、この車は診断機で油温確認ができず…
そんな場合は車を油温検出モードに切り替えて調整適正油温を確認する事が出来ます。
油温検出モードにするとメーター内のDレンジランプで調整のタイミングを教えてくれます。
そのタイミングでATFをオーバーフロー孔から溢れさせる事で調整。
溢れ出てくるATFが糸状になったら適量です。
これにて作業は終了。
再度試運転、診断機で異常の確認をしてお渡しとなりました。
型式:ARS210
作業費用:90,000円